海外現地採用という名の蟹工船 - ロバが旅にでたところで馬になって帰ってくるわけじゃねえ-

『海外でさらにステップアップ!』など、人材派遣会社の甘い勧誘に心がゆらいでませんか?

タグ:中国人

【中国だからこそ…】


海外赴任になって半年以上が経った。
上海に来るときに、日本で使っていたものをほとんど持ってきた。

日本では賃貸住宅+半独身だったが、海外赴任時には籍を入れた+一緒に海外のため、日本にモノをおける場所がなかったが正しい。

もちろん、会社負担で倉庫+実家に送付も一部やった。
ただ、「使わないと壊れる」という格言ではないが、必要最低限に留めるべきと引越し業者から言われたので、家具(中国の賃貸は家具付き)の一部と家電(エアコン)を除き、すべて日本から持ってくる or 廃棄した。

その結果、ダンボールで50箱強+家具という大掛かりな引っ越しになってしまった。
スタンスとしては、中国で使う→帰任時に全部破棄。
衣服もこっちで使い捨て!である。
そんな中であってよかったもの、不要だったものを列挙する。

【あってよかったもの】
  • 炊飯器:これは外せない+軟水でお米を炊けばそれなりに…
  • 衣類タンス:中国の住居は収容効率が極めて悪い。ニトリや中古衣類タンスが大活躍
  • 布団カバーなど肌に密着するもの:中国製は肌触りが悪い
  • 物干しスタンド:中国は空気が悪すぎて外に干すとか自殺行為
  • ゴミ箱:中国のゴミ箱はデザインが劇悪+高い。日本の1,000円モノの方が100倍いい
  • 小物いれ:中国にもダイソーがあるが、値段が倍(10RMBショップ=200円ショップ)
  • 食器一式:ゴミ箱同様。買い直しはもったいない
  • キッチン用品一式:特に包丁、まな板、洗い終わった食器置きの類
  • 体重計:タニタの1,980円電池式が大活躍。同様のものはこちらで5,000円以上
  • ハンガー:買い直しはもったいないし、室内干しのため余計に必要
バスマットなど日本ならイオンなどに行けばかんたんに手に入るモノが、中国にはない。
中国で生産していても、現地の人の生活レベル(金額と言うよりはゆとり)がそこまでないということ。

【要らなかったもの】
  • バス用品:手おけ、洗面器など。こっちには湯船に浸かる習慣がほとんどない
  • トイレ用品:トイレマットなど。お風呂が隣にあるからビショビショ…

意外と少ない…


【購入したもの】

  • 空気洗浄機(経費)
  • 日本のテレビを見る機械(正確にはレンタル) 3,500RMB
  • 飲水機(ペットボトルを逆さにして水を出す機械) 200RMB
  • 洗濯機(部屋についていたが買い替えた) 1,000RMB
  • 掃除機 300RMB
  • 延長コード、電気スタンドなど電圧が異なるもの
なんだかんだで10万円ほど使った気がします。

非常に有効利用しているのが、キャリーケース
貴重品などを突っ込んで鍵を掛けて、家具と一緒に鉄鎖+南京錠でぐ~るぐる。
盗まれない保証はないけれど、かなり面倒になるので確率が減るはず!

というわけで、海外赴任/中国生活でいるもの/いらないものでした。

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【超高税率…】

皆さん毎月の給与明細は見ていますでしょうか?
私は見ています。

日本から給与もらってますが、所得税は長期滞在扱い(いわゆる183日ルール)なので払っていません。

183日ルール - 海外赴任者に関する税金Q&A
http://kss.bz/relo/short/5-7.html

住民税は、毎年1月1日基準で決定されるため、今年は徴収されます。
しかし、来年からはロハです。

で…所得税は現在中国政府に支払っているのですが、その額が控除額の少なさに加えて、懲罰的な税率のためスゴイ金額になっています。
先月の金額で言うと、約7,000RMB(約12万円)です。年間で165万円相当になりますが、これも会社負担。

駐在員って金食い虫とか言われますが、おっしゃるとおりです。ハイ。
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【海外進出に必要なモノ】

海外進出または自国を抜けて別の国で自身を発展させるのに必要なものは伺か?と考えた時、私の経験則から言うと、下記の3ポイントだと考えています。

  1. 運営能力 - 営業はもちろん、財務や現地法務など幅広く知っていること。そして、それらを効率よく活用できること。
  2. 語学力 - 海外で働く以上、日本語から離れて現地の言葉で1を効率よく動かす力が必要になります。通訳がいればいい!と言う方もいるのですが、通訳の精度はその通訳の語学力+バックグラウンドに左右される上に、利益が相反する立場にいる場合、自身を危険に陥れる可能性があります。
  3. コミュニケーション力 - 語学力とは別に、母国語であれ現地語であれ周りを巻き込んで合意を作り上げ、1の方向へとまとめあげていく力が必要です。

私自身が数ある通訳やバイリンガル(トリプルリンガル)の人たちとお話をして思うことは、語学力の良し悪しとコミュニケーションが取れる取れないは別物ということです。少し別の言い方をすると、頭の善し悪しとコミュニケーション力も違います。東京大学という最高学府を卒業していても明後日な発言を繰り返してルーピーなどと言われている方を思い起こせばわかるのではないでしょうか。


現地採用の方とお話をしていると「私は本社とは無縁ですから、やりたいようにやらせてもらっています」と豪語される方をよく耳にします。彼らが所属している会社は、本社(日本)である以上、製品や技術、その他で日本の制約を受けるでしょうし、また支援が必要なはずです。そして、そのためにコミュニケーションを取り、ネゴしていく技術が必要になるはずです。

日本にある外資も場所は違えども、同じです。基本、日本の子会社は本社(例えばアメリカ)が発表する大本営発表と現地での実情に合わせながら、本社とネゴして引っ張りながらビジネスを展開していくわけなので。


ただ、上述のように海外勤務で重要になる三本柱の1つを自ら放棄してしまうと、魅力が減少してしまいます。もちろん、日々の本社や外部との打合せは面倒ですが、どこに行っても使える(言語や文化を超えたある種のパワーバランスの取り方などなど)ものを自ら失ってしまうのはもったいないと感じます。


もし、現採の方が見ているのであれば、是非本社との”くだらない”打合せから、現地に必要なものを全て引っ張るようなコミュニケーション能力を磨く場を自ら設けて実践していただきたいです。そして、それは次の一歩になるはずですから…。

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【領収書の嵐】

ここ最近、日系のサービスを幾つか利用し始めました。
特に気に入っているのは、2つ。

1つ目は、日用品メーカのサービス。清掃用品なのですが、ホコリをさらっと掃いただけでキャッチしてくれる上に、狭いところや低いところにもジャストフィットするすぐれもの。一ヶ月100RMBで、毎月ヘッドを取替に来てくれる。

2つ目は、浄水器メーカのサービス。こちらも一ヶ月ごとにフィルタを交換しに来てくれる。手を洗ったあとにパリパリする感じが消えたので効果があるのだと思う。こちらは一ヶ月250RMB~300RMB。

ただ、ポイントは両営業の方がこんな事を聞いて来たところ。

「お支払いは会社払いでしょうか?領収書は、社名でしょうか?」

私は個人的にお願いしているので、自己負担するのですが、別の会社だとこういうのも会社負担で精算しているということなのでしょう。以前に列挙した駐在員と現地採用の差にもう少し加えると…
  • 海外勤務スタッフ宛に日常医薬品の支給
  • 水道光熱費会社負担
  • 日本から現地銀行へ日本円での送金サービス+手数料と為替変動相当の割増
みたいなものもあります。

くだらないのですが、積み重ねていくと月で1,000RMBいく可能性もあるので大きいですよね。
コーポレートガバナンスが強い大きな会社は別とすると、駐在員としている海外法人では人間関係が日本以上に濃密なので、あまり監査が働かないように感じます。本来、経理や総務などがしっかり絞らなくてはいけないところが野放しになって、領収書がガンガン切られるなどなど…。

「ちりも積もれば山となる」ですね。
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【良くも悪くも空気感染する】

PM2.5が猛威を振るっている今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
以前から思っていて、最近頓に思うことですが、【いいことも悪いこともすべて空気感染する】なぁと。

これは、中国人で言うと「日本人化した中国人」です。
中国で育って、中国の学校を卒業したものの、日本に長いこといると日本のやり方が良くも悪くも染み付いてしまい、中国に戻った時にぎょっとするということです。例えば、中国では信号機が緑になっても気をつけないと危険です。法を無視する車に、我が物顔で疾走する電動自転車、虎視眈々とひったくり機会を狙う魑魅魍魎が跋扈しています。そして、「日本人化した中国人」はこう言うのです。「中国はなんて危険な国なんだ!」と。

【片道切符】

現地採用で中国にいる方を見ると、これの逆現象をたまにお見受けします。
すなわち「中国人化した日本人」です。

日本人のイメージは、時間厳守、しっかりしている、チェックが厳しい(別名うるさい)などありますが、女性で言うとしっかり化粧をするなどでしょうか。
全部が全部悪いとは言いません。現地の人とかけ離れた生活感や習慣は周りの人と壁を作る可能性があるからです。でも、すっぴんでお茶飲みながら足をテーブルの上に放り投げている日本人女性は、旗から見ると日本人イメージとは大きくかけ離れています。

しっかりしている方もいらっしゃるのですが、中国に長いこといて、この淀んだ空気にずっと浸っていると、保ち続けているようで、感染することは十分に考えられます。現地化はある種いいことかもしれません。現地のスタッフから言わせれば、親しみとまではいかなくても、駐在員のような壁がある感じはしないはずでしょうから。
ただ、もしも日本に戻ろう…と考えているなら難しいかもしれません。現地化した人が日本に戻ると、自分は気づかなくても周りに日本人がぎょっとすることをしている可能性が高いからです。

また、日本人でありながら、駐在員が周りにいると、そこに感じるよくわからない壁と自分の居場所が見つけられずウロウロして、死んだ魚の眼のようになる方も多々いらっしゃいます。
それは、まるで「途上国への片道切符」なのかもしれません。
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